蘇生ガイドライン2020における、AHAのBLS教本には脳卒中や心臓発作、溺水、アナフィラキシーなどの記載が始まりました。またオピロイド中毒に関して、ナロキソン投与を市民がトレーニングすることを提言しています。 なぜ、BLSの分野にこの分野の内容が記載され始めたのでしょうか? それは、救命の連鎖の初めの鎖である「心停止の予防」の概念と考えられます。※救命の連鎖 AHAでは院内の救命の連鎖の始めが「心停止の予防」 JRC(日本)は市民も含め「心停止の予防」から入っています。一旦心停止となると、状況により蘇生が見込めない事も多くあります。そのため、心停止前に兆候に気が付いて心停止にさせないという考え方を広めることに教本もシフトしてきたのではないでしょうか。特に、病院内での心停止にはその8割に兆候があるといわれています。8割も兆候があるのであれば、それに気が付いて、そもそも心停止を起こさせないようにしなければいけないでしょう。今回のAHA-BLS教本を見るとその「気づき」についての記載が強く表れています。
今日は、その中で脳卒中とガイドライン2020に関する記事です。
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